学校法人東北学院

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【敬神愛人】三校祖の肖像画(史資料センターWEBコラム)

2019年05月16日


 東北学院では、5月15日の創立記念式や、院長の就任式といった儀式の際には、必ず礼拝堂の正面に押川方義、W・E・ホーイ、D・B・シュネーダーの三人、すなわち三校祖の肖像画が飾られます。この三校祖の肖像画は、いつごろ、誰の手によって制作されたものなのでしょうか?

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 三校祖の肖像画の制作が計画されたのは、戦時中であった1942(昭和17)年のことでした。企画したのは中学部奨学会(父兄会)、東北学院後援会(父兄会)、同窓会本部の三団体で、その目的は「校内の然るべき処に掲げ、その人格を偲び尊敬の念を忘れぬよう後進、学院生の教育に資したい」(『東北学院七十年史』)というものでした。制作を依頼されたのは、同窓生の布施信太郎です。彼は東北学院で美術教師を務めていた布施淡の長男で、美術団体の太平洋画会(現太平洋美術会)に所属する画家でした。肖像画が完成したのは、肖像画の隅に布施のサインとともに「18 SHOWA」とあることから、1943(昭和18)年と考えられます。
 式典で飾られるようになった時期は定かではありませんが、1950(昭和25)年の創立六十五周年記念式典の写真が、その存在を確認できる古い事例となります。この時は右からシュネーダー、ホーイ、押川の順番で祭壇に配置されていましたが、1968(昭和43)年までの式典の写真を見てみると、押川とシュネーダーの肖像画は配置場所が入れ替わることがたびたびありました。順番が現在の形(右から押川、ホーイ、シュネーダー)に固定されるのは、1969(昭和44)年の創立記念式典以降のことです。

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