年頭所感-松本理事長-

2017年01月04日

年頭のことば

 
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    理事長・学長 松本宣郎


 2017年を迎えました。新しい年を健やかにお迎えになった、東北学院に連なるすべての皆様にお慶びを申し上げます。この一年の皆様の歩みが、私たちの導き手である神の祝福のうちに守られますよう、お祈りいたします。
 昨2016年は、学院創立130周年の年でありました。3月に本館正面のホーイ記念館が竣工し、秋には本格的に始動しました。アクティブラーニング教育展開の場として、研究の充実のため、さらには地域の市民にも公開して利用いただく、まさにこれからの大学の社会的あり方を体現する建物であります。
 5月には創立記念式典が、また秋にはラーハウザー記念礼拝堂ステンドグラスの美術史的価値を再発見出来たシンポジウム、その他の催しが数多く行われ、記念の年を彩りました。大学と共に、中学校・高校、榴ケ岡高校、幼稚園にも豊かな恵みが与えられ、新コース制を打ち出したり、文化活動にめざましい成果を挙げたり、またこれも130周年記念の合同の合唱と音楽のフェスティバルに幼稚園児も参加するなど、活発な動きの一年であったと言えましょう。
 それにまして、本学院に連なる学生・生徒・園児、そして教職員の多くが、その課題に立ち向かい、躓きや痛みを経験しつつも克服し、学びとそれを支える働きを全うできたことを感謝します。キリストが弟子たちの足を洗う謙遜さを示したように、互いが互いを尊敬し、仕えあうことが大切にされた結果であることを確信するものです。
 これらの業を継承して、131周年のこの年は、さらに一つ上のステージにいく東北学院でありたいと願うものです。昨年掲げたTG Grand Vision130ー150の進展です。
 「建学の精神」は、「地の塩、世の光」と「3L精神」としてわかりやすく謳われています。今年はいよいよ本院の歴史を記した『東北学院史』が完成します。大震災後の私たちの対応と再建、復興、被災者支援の働きをも盛り込んだわかりやすい書物となるでしょう。「建学の精神」の遂行の営みを、自ら確認し、社会に発信する手がかりとなるでしょう。
 教学においては、最近の流行に乗って、私たちも「学生ファースト」を打ち出しましょう。もちろん「生徒、園児ファースト」でもあります。彼らの未来を、ひいては命を育てるために、学院は彼らに寄り添い、見守り、傾聴し、支援することを約束します。
 そのための働き人を学院は宝物としています。「地の塩」を進んで実践する教職員です。教学の充実のためには新しいポリシーの実行、アクティブラーニングの浸透、カリキュラムの見直しと点検、諸々の教育改革プログラムの取り入れ、と課題は急増しています。そのために求められる働きに追われる教職員を、学院として支援しなくてはなりません。そして働きの現場が、よい人間のきずなで有機的に機能し、学生ファーストが実現できる体制を常に整えていかなくてはならない、と思います。
 インフラ整備に関しても、将来構想を、確固たる財政見通しを立てて立案し、実現させていかなければなりません。少子化もさることながら、厳しい政府の姿勢による補助金の抑制にも対応できる学校法人の存続戦略のために、知恵を絞り、総力で立ち向かわなければならないのです。学生・生徒・保護者、同窓会、学生を受け入れてくださる自治体、企業などステークホルダーに理解と支援を求めることにも力を注ぎたいと思います。
 2017年は、マルティン・ルターがヴィッテンベルクの城門に95箇条の提題を掲げて「宗教改革」の烽火を挙げた1517年から数えて500年目となります。ルターは史上初めて、キリスト教学校の必然性を説いた人でもありました。我が国でもプロテスタントキリスト教学校は150年の歴史を重ね、100の同盟校を持つに至りました。東北学院はこの、神が導いて来られた歴史において用いられてきた学校です。これからも守られ、用いられるキリスト教学校であるために、ありったけの努力を傾けたい、と思うものです。