デフォレスト館が国の登録有形文化財に答申
2012年09月21日
本学土樋キャンパス西端に建つ旧宣教師住宅であるデフォレスト館(旧シップル館)が、9月21日に国の登録有形文化財として答申されました。
デフォレスト館
デフォレスト館は、1887(明治20)年頃の木造二階建てで、アメリカのコロニアル様式を取り入れた西洋館です。1886(明治19)年に仙台に創設された東華学校(新島襄校長)のキリスト教宣教師J・H・デフォレストの住宅として建てられました。
向山から撮影された土樋(1919年以前)
愛宕山を眺望する南面にバルコニーやサンルームがあり、外壁は下見板張り、屋根は寄棟造りで、当時は宮城県雄勝産の天然スレートで葺いてありましたが、現在は鉄板葺に変えられてあります。内部は、一階と二階、部屋と部屋の連絡など至る所に工夫が凝らされ、床は部屋毎にデザインの異なる寄木板張りになっており、機能、美観ともにすばらしい建物です。
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南東側 | 二階バルコニー |
デフォレストは、東華学校廃校(1892年)後も仙台に留まり、伝道活動、日本の紹介、日米親善に努め、内外に多大な貢献をしました。デフォレスト館はその後も宣教師の住居として使われ、1940(昭和15)年、東北学院に所有が移りました。戦後の長い間、シップル教授一家が入居していたため、「シップル館」と呼ばれていました。
北側:玄関
文化財概要
(1)名称 デフォレスト館
(2)所在地 青葉区土樋一丁目6-1
(3)建築年代 明治20年頃
(4)登録基準 国土の歴史的景観に寄与しているもの
(5)特徴・評価
東北学院大学の敷地西端に建つ旧宣教師住宅で、木造二階建て、寄棟造鉄板葺です。北面に欠円アーチの玄関付き、南面上下階にベランダを設けています。一階は玄関ホールを中心に書斎、居間、食堂等を配し、二階は寝室です。外壁下見板張の瀟洒な洋館です。
(6)備考 屋根はもと天然スレート葺。