学校法人東北学院

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年頭所感 -星宮望 院長

2015年01月06日

学校法人東北学院の今後のご発展を期待します
 ― 学長を9年間、院長を8年間 務め終えますことに感謝します―

 
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   院長 星宮望


 新年、明けましておめでとうございます。平成27(2015)年を迎えて、皆様の上に主の平安がありますようにお祈り申し上げます。昨年、東北学院として創立128周年をお祝いすることができましたことを心から感謝申し上げます。
 平成16(2004)年4月に東北学院大学の学長に就任してから3期9年間、そして、平成19(2007)年4月からは院長にも就任し2期8年間、大変お世話になりました。この3月末日をもって院長職を任期満了によって退任の予定です。同窓生各位ならびに教職員諸氏に心から感謝申し上げます。
 この11年間には種々のことが有り、走馬灯のように思い出されますが、大きなイベントを3つ記したいと思います。
 第一は、大学の文学部キリスト教学科の改組です。学生定員10名に教員が7名というめぐまれた学科で、建学の歴史を最も引き継いでいる学科でした。10年間にわたって定員不補充が続いており、そのままでは国からの補助金がストップしかねない状況でした。学科の教員諸君や学部長諸氏と丁寧に時間をかけて話し合いを持ち、約7年かかりましたが全学的な合意を取り付けることができて「総合人文学科(学生定員30名/学年)」を発足させることができました。従来のようにキリスト教の牧師を目指す学生のコースも設定し、東京神学大学大学院への推薦がこれまでと同様にできる学科となりました。発足がちょうど東日本大震災が発生した直後という厳しい時期でしたが、関係各位のご協力・ご努力のお陰で順調に新学科の歩みを続けていることを喜びたいと思います。スタートして4年目になりますが、この間の入試状況は、全学で最も成績の良い学生があつまる学科となっていることに感謝しております。
 第二は、同窓会の改革です。平成19年4月に院長に就任しましたら、自動的に同窓会会長を拝命しました。しかし、本来の同窓会会長は同窓生(卒業生)から選出すべきであると考えました。どなたに聞いてもなぜ院長が就任することになっているかの根拠が分かりませんでしたので、シュネーダー図書館へかよって自分一人で調査しました。その結果、シュネーダー院長が退任した時に、次期の院長に就任したのが、当時、同窓生の中から選出されて同窓会長であった出村悌三郎先生でした。このとき以降、院長との兼任制度が始まったようです。改革のために同窓会のなかに検討のための委員会を設置して、改革案をまとめていただきました。現在の同窓会役員(会長:1名、副会長:10名など)はすべて同窓生で、後藤久幸会長を筆頭として同窓生各位が真剣に同窓会を運営してくださっていることに感謝したいと思います。
 第三は、東日本大震災です。特に、長期的な視点からは、この大震災によって東北大学の片平地区の土地購入が挫折したことは残念です。話の発端が当時の東北大学阿部博之総長の命によって、当時、副学長をしていた私・星宮望が東北学院に購入の打診を行ったことに始まりました。すでに、六軒丁通りと七軒丁通りの間の全区画を東北学院が購入し、七軒丁通りを拡幅して車の流れを大幅に変えることについて両大学で話をすすめることまでを内々に話し合っていたのです。しかし、その後の交渉に私が直接関与することができないまま、稚拙な交渉が続いて、10年間かかっても契約にこぎつけなかったことは返すがえすも残念です。江戸時代の道路からあまり変わっていない六軒丁通り・猿曳き丁・田町の手狭な道路事情を改善することを最大のポイントにしていた私にとって、近い将来、学生数が2倍以上になった時の大きな混乱が生じるとの予想が間違いであって欲しいと願っています。
 今後とも、建学の精神に立脚して、幼稚園から大学までの全東北学院が、「若者の心を育てる」教育を実施して、優れた人材を輩出していける教育機関として発展するよう願っております。とくに、長期的な視点からの計画を立案・実行されますことを祈念し、それらに対して教職員、生徒・学生諸君、同窓生各位のご支援・ご協力をお願い申し上げます。長年のご支援・ご協力に感謝申し上げ新年のご挨拶とさせていただきます。