学校法人東北学院

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年頭所感-原田善教理事長-

2026年01月05日

比類なき学校へ

 
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理事長 原田善教
 

 

 新年明けましておめでとうございます。2026年は東北学院創立140周年、また土樋キャンパス100周年の年です。次の150周年に向けた大きな1歩を踏み出す1年となることを願っています。

 世界は未だ危うい状況に変わりありません。ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ侵攻は未だ続き、前世紀の権威主義的国家の指導者による世界分割競争の再来を予感させます。一刻も早く「地には平和」が訪れることを願います。

 地球環境の激変は異常な気候変動となって現れています。我が国の昨夏の異常な猛暑を想起すれば、地球温暖化問題がフェイクではないことは明らかです。昨年開催された国連気候変動会議(COP30)の話題を踏まえて、いま我々は自分ごととしてこの問題に向き合わなければならないと強く思います。

 また、我が国における少子化は予想を上回るスピードで進んでいます。2024年の出生数は統計史上初めて70万人を下回り、68万6千人となりました。2024年の18歳人口は106万人でしたので、2042年の18歳人口は今より38万人弱減少します。まさに私立学校危機の時代です。さらに東北地方の少子化は全国平均を上回って進んでいますので、地方の私立学校の多くは淘汰される可能性が高いと予想されています。文部科学省も2025年の「知の総和答申」以降、規模適正化のための経営指導の強化に積極的に乗り出し、高等教育機関の再編・統合に向けて進んでいます。他方で、地域から必要とされる人材育成を担う地方大学の重点支援への転換を進め、「地域大学振興に関する有識者会議」において「地域構想推進プラットフォーム」の構築を議論しています。この施策が人口減少による大学空白地帯を生じさせないものとなるかは未だ見通すことはできません。

 こうしたますます先の見通せなくなった危機の時代において、東北学院にはその羅針盤として中長期計画「TG Grand Vision 150」があります。2026年度からいよいよ第期中期計画に入ります。これまでの10年の取り組みを振りかえりつつ、次の10年を考え行動するときです。DX化の進展やAIの導入が人的資源の転換・有効活用を促し、新たな施策が展開されることになります。学習者目線に立った教育の充実と産官学金連携を基盤とする地域人材の育成・供給拠点としての東北学院に、これまでとは異なる新たな東北学院の姿を見ることができるでしょう。それこそが「地域社会から必要とされる学校」、つまり「比類なき学校」になるということだと思います。

 大学では、昨年のリクルート進学総研調査によれば東北エリアで「高校生が志願したい大学1位」となりました。五橋キャンパスの開設によって「交通の便が良い」ことが評価されてのことです。これはこれで喜ばしいことですが、今後はそれ以上に評価項目としての「学ぶ」や「学び」(教育内容・方法)が高評価されることを期待したいと思います。

 学習者目線での学びを重点化するために、教学改革として4つの柱、グローバル教育、地域連携教育、AI・IT教育、アントレプレナーシップ教育が重要だと考えています。それぞれの拠点を整備しそれぞれが連携しながら地域社会とも連携し、地域社会に有為な人材を供給する基盤を構築したいと思います。地域社会の人々のリカレント・リスキリング教育にも大学院を活用して取り組む必要があり、すでに始まっています。学部大学院一貫教育の取り組みも進め、知(地)の拠点である大学、知的創造機関としての大学の責任を十二分に果たしていかなければなりません。そのために土樋キャンパスと五橋キャンパスとの間に新棟を建設することにしています。有機的なキャンパス整備によって一層魅力あふれる知(地)の拠点となることを期待しています。これこそが「地域は大学の宝、大学は地域の宝」ということの意味だと理解しています。

 中学校・高等学校では、毎年夏のオープンスクールで来校者アンケートをとっています。その結果から、施設・設備の良さや学習指導の充実が上位にあり、志願者獲得の源泉となっています。榴ケ岡高等学校でも大学泉キャンパスに移転したことによって施設・設備の優位性が際立ち、志願者の獲得に有利に働いています。今後は、両校とも教員相互の研修を通じて教育内容・方法を一層充実させるとともに、東北学院の設置校として中高大連携を基盤に、AI・探究学習の展開を進めてまいります。このことがまた他校との比較優位をもたらすことになると確信しています。

 幼稚園では、少子化の影響を最も早くそして強く受けています。その中でも教育機関としての強みを発揮して存続を図っています。とりわけ非認知能力の向上に向けた取り組みがさまざまなイベントを通して行われています。幼稚園との中高大連携は東北学院ならではの異世代間交流の一例です。キリスト教教育は幼児教育でこそ十全に行われるという意識を持って幼稚園運営にあたってまいります。

 以上のように、2026年も各設置学校において教学・経営改革を進めてまいります。変革を怠れば停滞が、現状に安住すれば滅びが待っています。リスクを恐れず積極果敢に挑戦し、本院の拠って立つ基盤である建学の精神・スクールモットーに絶えず立ち返りながら、まっすぐに歩んでまいります。

 新しい年の初めに、覚悟と決意を示し、引き続き皆さまのご支援とご協力を強く願います。