学校法人東北学院

東北学院の100年

第Ⅱ章 東北を日本のスコットランドに
草創時代 1886(明治19)年~1900(明治33)年

文芸活動の隆盛

折りから近代日本文学の勃興期にあたり、学院内でも文運とみに盛んであった。『文学会雑誌』、『東北文学』が創刊されて、教員・学生の寄稿を待ち、その中には岩野泡鳴や新進の詩人で作文教師の島崎藤村らの名もあった。帰京後出版された『若菜集』の詩想は仙台で煉られたものである。方義の長男押川方存(後の春浪)もまたこのころ在学していた。藤村、泡鳴はのち自然主義作家として名をなし、春浪は日本における冒険・SF小説の先駆者となった。