学校法人東北学院

東北学院の100年

第Ⅲ章 LIFE LIGHT LOVE
興隆時代 1901(明治34)年~1930(昭和5)年

仙台大火 中学部の焼失と再建

1919(大正8)年3月2日夜、折りからの強風の中で発した火災は、中学部校舎を焼き尽くし、善美を誇った建物はすべて灰塵に帰した。六十歳を越えていたシュネーダー院長は失望の中から立ち上がり、広く内外に募金を呼びかけ、再建に取りかかった。十数万ドルに及ぶアメリカの母教会の醵金と国内の同窓や後援者の協力によって、三年後には新校舎が落成した。その正面入り口の真上には、建学の精神の真髄を表すものとしてシュネーダーの選んだLIFE LIGHT LOVE の三文字が刻まれていた。その典拠は必ずしも明らかにはし得ないが、東北中会発行の教会機関紙『神と人』には、シュネーダーの説教題として「生命、光明、愛」の句が見出される。以後、中学部(現中学・高校)のモットーとして長く親しまれることとなる。礎石カプセルは1979(昭和54)年の校舎改築の折りに開けられたが、その中には最初の校舎(1905(明治38)年完成)の落成の際の資料と、大火後の再建の際の資料(当時の聖書、讃美歌、学則、東北学院沿革、教職員・学生・生徒名簿、アルバム、時報など、さらに和・英両語の新聞など)が多数発見された。